コラム

◇甘味

甘味は、犬の味覚の中で最も感じやすい味だといわれています。犬が持つ味蕾のなかで、甘さを感じる味蕾が最も多いためです。犬は砂糖のような甘さだけでなく、アミノ酸の甘さも感じ取ることができます。

犬が好む甘味は、自然な果実に含まれる果糖や砂糖に含まれるショ糖です。人工的に作られた甘味には、苦味成分が含まれていることも多いです。犬が苦味を感じ、拒否反応を起こすこともあるでしょう。

◇苦味

元々野生動物であった犬の本能では、苦味は自然界で危険な毒性のものである、という認識が刷り込まれています。そのため、苦味に対してはとても警戒心があり、ちょっとした苦味でも拒否反応を起こすでしょう。

犬が苦手とする苦味を使った、しつけ用品も販売されています。ただし、犬が苦味を感じる部位は舌の奥側にあるため、口にしても吐き出すまでには少し時間がかかります。

◇酸味

犬の味覚において、甘みの次に優位な味覚は酸味です。犬は野生時代、腐敗が始まった肉も食べていたことから、酸味の程度で食べられるかどうかを判断します。そのため、弱い酸味は食べられます。しかし、強い酸味は苦手です。

◇塩味

犬は塩味を感じることはできるものの、あまり好む味ではありません。そもそも犬が主食とする肉類全般には、犬の身体に必要な量の塩分が含まれています。あえて塩分を別で摂取する必要はないのです。自分の体に必要がない量の塩分は、あえて摂取しない傾向にあるでしょう。

犬が欲しがるから、と人間と同じ塩分濃度のものを与えていると、塩分の過剰摂取となって犬の健康を脅かす可能性があります。塩味のものは与えないように気を付けましょう。

◇味付けよりも匂い重視

犬は見た目や味付けよりも、まず匂いを優先する傾向があります。犬がご飯やおやつを食べるとき、まずは匂いを嗅いでから口に入れます。匂いを嗅いで、腐っていないかどうかを判断しているのです。

◇甘いものは多くの犬が好む

先ほどお話ししたように、犬は甘味を感じる味覚が優れています。甘い味がするものをおいしいと感じ、好む傾向があるでしょう。しかし、犬が甘いと感じるものは、多く与えすぎると肥満や病気の原因となります。飼い主が与える量をしっかり調整することをおすすめします。

◇濃い味が好きな犬も多い

犬の舌は全体的に味覚を感じにくいため、はっきりと味がわかる濃い味を好む傾向があります。一度濃い味になれるとさらに濃い味のものを欲しがるでしょう。しかし、甘いものと同様、濃い味のものを与えすぎると、犬の健康に害を与える可能性があります。与えすぎにはご注意ください。

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